日本語教師体験談 インドネシア ジャカルタ

その学校への応募の経緯、きっかけ、探した方法


私が海外で日本語を教えようとしたきっかけや経緯は少し特殊かもしれません。学生時代にバッグパッカーをしており、東南アジアの各地を回っていました。その中で、まるで日本の高度経済成長期とも言えるインドネシア、ジャカルタの風景に魅了され、最終的には街づくり、交通行政について調査、研究していました。しかし、せっかく自のものにしたフィールドを卒業共に手放すのは惜しく、周囲からの力添えもあり、そのままインドネシアで働くこととしました。

ですので、ふつうの人がやるような仕事探しはしておらず、ジャカルタで知り合った多くの人々のネットワークのおかげで今の仕事に就いています。インドネシアは特定の技術を認められないとなかなかビザの取得が難しいのですが、幸い日本での日本語経験が長くありましたので、こちらでも引き続き日本語を教えることになりました。もし、読者のあなたがインドネシアで日本語教師になりたい場合は、国際交流基金が実施している日本語パートナーズに応募することをお勧めします。まず、こちらできっかけや、人脈を作り、そのままインドネシアに残っていらしゃる方は多いです。

○学校紹介や仕事内容 


今、私はジャカルタにあるとある私立大学に勤務しています。私立大学でありながら、日本と関わりが非常に強く、かつては皇室関係者も訪問されたことのあります。日本語学科に在籍する学生数もインドネシアで一番多い大学です。多くの日本企業や機関と協力しているため、日本語ネイティブとして日本語指導を行う傍ら、これら企業・機関とのスケジュール調整やイベントやプログラムのための準備など、事務員としての役割も兼ねています。

また、日本の提携大学から短期留学などで学生を受け入れる際は、学生の体調管理やカウンセリングなど、業務は多岐に渡ります。基本の勤務時間は朝8時から夕方4時までですが、来客の対応など忙しいときには夜遅くまで延びることもあります。

現地の言語は必要?


生活する上でも、ほとんど英語は通じませんので、最低限は知っていないとなかなか大変だと思います。しかし、インドネシア語を一から勉強する必要があるかと言うとそれも疑問です。上司は、インドネシア語を勉強するくらいなら、他のことに力を入れろといつも言っていたこともあり、私は全く勉強していません。

しかし、1年もいればなんとなく出来るようになります。特にインドネシア語は戦後に出来た新しい言語であり、しっかりとした文法が確立されていません。先生によって教わったことが全く違うということもしばしばあると言うのも、わざわざ勉強しなくても、と言われる所以かもしれません。がっちりと日本でインドネシア語を勉強してきた人は、そんな使い方しないと、逆に学生に突っ込まれることもあるようです。

こんなところがよかった


とにかくインドネシアの学生は純粋で目が輝いていることに尽きます。日本人の学生はもとより、日本の日本語学校にいる外国人からも感じられないような瑞々しさがあり、教える方としては非常にやりがいがありますし、教師経験が少ない人にとっても教えやすいと思います。インドネシアの日本語学習者数は中国に次いで世界第2位という規模を誇る割に、物理的な距離の遠さから、気軽に日本の言葉や文化に触れられないという事情もあります。在留邦人の数も、周辺国に比べるとまだまだ少なく、日本人と純粋に話したいと言う学生が多くいます。ジャカルタ以外の地方部になれば、さらに顕著です。地方部の学生の方が、さらに質が高いと言われています。

苦労したこと


学生が純粋なのは良いのですが、反面、内面は子どもです。肌感覚では、大学生でやっと中学生か高校生、高校や中学で教える場合には小学生相手に教えるような感覚でないと上手く行きません。日本語学習者だからというわけではなく、インドネシアの学生全体に言えることで、教育水準が未だに低いことから、全体的に幼稚と言われています。

さらに、「怒る」文化がないため、学生を注意するときには神経を使います。インドネシアでは、「怒った」方が悪いという考え方(寛容の精神がない)です。とはいえ、インドネシア人教師がやっているように、欠席が多い学生、宿題を出さない学生に対して放任して面倒を見ないということも出来ませんので、こればかりは頭の痛い問題です。

休日の過ごし方


ジャカルタは観光地ではないため、在留邦人の多くの人が休日の過ごし方は苦労しているようです。しばしば揶揄されるように、接待ゴルフと飲み会で休日が終わってしまうと言う人も多いです。ただ、私の場合は、観光地には興味はなく、何気ない街を散策するのが趣味ですので、休みの日はジャカルタの街中を電車やバスで移動して、ぶらぶら歩いています。

とにかく今ある風景は来年にはないというくらいの勢いで街並みが変化していますので、この趣味は当分やめられないでしょう。時間があれば、一般観光客が行くようなバリやコモドなどのインドネシアの島々にも出かけてもいいのですが、今のところジャカルタで手いっぱいと言う感じです。

住居(アパート外観、写真等)や生活について


私はジャカルタに住んでかれこれ8年になりますが、ずっとコスと言われる日本でいうような学生用アパートに住んでいました。企業の駐在員は月に数十万円以上もするような高級アパートメントで生活していますが、現地採用の日本人の多くはこのようなコスで生活しています。

日本人が住めるレベルのコスはおよそ日本円で月に2万円~3万円程度で、基本的に光熱費込み、また衣類の洗濯、場所によってた部屋の掃除まで含まれています。ただ、私は半年前に結婚しまして、一軒家の貸家に引っ越しました。月額は若干高くなったくらいですが、光熱費やその他のサービスが含まれませんので、コストアップしています。

普段の生活ですが、コス時代にはほとんど外食で、屋台や食堂でおよそ100円~300円程度のローカルフードで生活していました。引っ越してからは専ら自炊です。ローカルフードが体に合わないと言う人もいると思いますが、乱立するショッピングモールには日系レストランがいくらでも入っていますので、心配は無用です。

○これから日本語教師を目指すみんなへ


インドネシアでは日本語学習者の数に対して、教師数が圧倒的に不足しています。日本政府もインドネシアを今後も戦略的パートナーとして捉えており、日本語教育関係の支援やプログラムは益々増えてくるでしょう。特に特定技能ビザの発給が開始されましたが、潜在的ニーズがあるものの日本語能力が根本的に低い(非漢字圏であるため)と指摘されています。大々的に告知されないため、インドネシアで日本語を教えたいと言う方は日本語関係プログラムの最新の情報を小まめにチェックしていくことをお勧めします。

ジャカルタで日本語教師+ユーチューバー

ジャカルタ

ジャカルタ首都特別州(ジャカルタしゅととくべつしゅう、インドネシア語: Propinsi Daerah Khusus Ibukota Jakarta)、通称ジャカルタ(インドネシア語: Jakarta)は、インドネシアの首都であり同国最大の都市[1][2]。

人口は950万人を超えており、2016年の近郊を含む都市圏人口は3,120万人と、東京都市圏に次いで世界第2位[3]。世界屈指のメガシティであり、東南アジア有数の世界都市でもある。東南アジア諸国連合 (ASEAN)の事務局が置かれる

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%B8%E3%83%A3%E3%82%AB%E3%83%AB%E3%82%BF

インドネシア 日本語学習者数

国際交流基金による最新2015年の調査によれば、インドネシアにおける日本語学習者数は 約74万5000人と中国に次いで世界2番目 となっています。

外国語の中での日本語の人気
 第一外国語である英語を除けば、どの教育段階でも日本語の人気は依然として高い。その背景には、日本との経済的な関係の強さから将来の就職目的、ポップカルチャーへの高い関心が見られる。

https://www.jpf.go.jp/j/project/japanese/survey/area/country/2017/indonesia.html
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