日本語教師体験談(ミャンマーヤンゴン市)

なぜミャンマー?~学校応募へのきっかけと経緯

ラストフロンティアと呼ばれるミャンマーで働いている理由。それは国際結婚しミャンマーへ移住、という大変シンプルなものです。そのため特に他の国と比較したり調べたりすることはありませんでした。

初めは日本で暮らしていた私達ですがいずれはミャンマーへ移住する予定でしたので、移住後に働ける場所を日本にいるときから探し始めました。私が仕事探しをするにあたっては「経験のあった日本語教師」か、もしくは「興味のあった国際NGOスタッフ」のどちらかで仕事を決めると強く決意し、就職活動を開始しました。

学校探しの方法から面接まで~海外で日本語教師の職を探すポイント~

私の場合、移住がすでに決まっていたので移住予定の約半年前から就職活動を開始しました。就職活動と言っても方法はインターネット検索のみです。日本語教師の仕事を探す場合は、ほとんどの人がおそらく日本語教師募集の専用サイトを使って検索していると思います。私も利用していましたが、その他にも大手転職サイトにも登録し、また国際NGOの募集等もよくチェックしていました。実際に私が今働いている学校は「国際協力」をキーワード検索すると浮上したので、求人は幅広く、一通りチェックすることが大切です。インターネット経由で学校へ応募し、まずは書類審査がありました。その後スカイプによる面接で採用となりました。

学校について~学校の特色紹介~

私が現在勤める学校はミャンマーの最大都市、ヤンゴンにあります。ヤンゴンの広さは東京23区とほぼ同じで、ヤンゴンには現在たくさんの日本語学校があり、日本語を学ぶ若者が大変増えています。

この学校で学ぶ学生はいずれ全員が日本へ行く人たち。留学生として、もしくは技術者や実習生として日本で働く人が約1年間ここで学びます。

学習者の年齢は20歳~24歳が全体の90%を占めており、男女比は半々です。

留学、技術者、等とビザの種類別にクラスが分かれ、授業が行われております。校内は日本語のみ使用、遅刻厳禁などミャンマーにいながらすでに日本の習慣を身に着けるためのルールがあります。

仕事内容~具体的には何をする?~

この学校にはミャンマー人の先生と日本人の先生がいますのでそれぞれ担当する内容も異なります。

ミャンマー人の先生は文法や語彙など、日本語だけでなく深い理解のためにミャンマー語を用いたほうがいい授業を主に担当します。一方日本人の先生は既習した文法を使った会話練習のように、実際に語彙や文法を運用させるための練習を主に担当します。私は初中級レベルの会話授業を主に担当していましたので、その文法が使えるシチュエーションと問題をパワーポイントでいくつも作り、授業で使用していました。

現地の言葉は必要?~ミャンマー語の習得について~

言語の習得についてですが、私の学校では全く必要ありません。学校のルールとして「校内は日本語」が徹底されています。そのため例えば給与の支払い関係等でトラブルや確認したいことがあっても事務業務スタッフも全員日本語ができるので、特に困ったことはありませんでした。また授業においてもそれは同様で、初級の学生には初めにミャンマー語と日本語の両方を用いた間接法で教授されるので、日本人の先生が初級文法の導入から担当することはまずありません。そのため「これがミャンマー語で説明できたらよかったのに」ということもありませんでした。

休日の過ごし方~ヤンゴンは想像を超えた都会~

学校は基本的に土日休みですのでどちらかは夫と一緒に外出します。私たちはヤンゴンの中でも中心部に住んでいるのですが、現在ミャンマーの経済成長率は約6%ということもあり多くの商業施設やマンションが建設されています。そのためヤンゴンの中心地にはいくつかデパートがあり高級化粧品やアパレルはもちろん日本食レストランもかなり多くありますので、デパートでショッピングのあと

食事に行ったりするなど、日本で過ごす休日とほぼ変わらない生活をすることができるので全く問題ありません。おそらく、皆さんの想像を超える都会ではないでしょうか。洗練されていくヤンゴンでは英語も通じる場所が多いですし、プライベートの時間も言葉の壁を気にすることなく過ごせるかと思います。

最後に~日本語教師を目指す人へメッセージ~

ここまで長々とお読みくださってありがとうございました。

日本語教師といっても学習対象者が違えば注力するポイントも変わりますし、ましてそれが国外となればさらに現地だからこそ起きる問題やトラブルも発生します。そこに加えて現地ならではの目には見えない「空気感」というものが存在し、私はこれが一番慣れるのに苦労しました。

「それをわざわざ言わないとやってくれないのか」とか「なぜもっと先のことまで考えないのだろう」のような、空気を読むことやリスク回避の甘さなどを指摘したくなるようなことが何度もありました。

教師と言うと、どんな授業をしよう。。。とつい考えてしまいがちですが、それは考えられる環境があるからこそできることです。集中するための土台や人間関係をまず構築しなければ連携した授業づくりはできないと改めて実感しました。こういった経験を踏まえて、あまり力を入れずにまずはその空気感に慣れていくことをしていくのが気持ちよく仕事をする第一歩だと考えています。

ミャンマー日本語教育事情

学校教育以外での日本語教育は、ミャンマー人が日本語を教授する日本語教育機関に始まり、1980年代後半になると日本人ボランティアによる日本語教室がヤンゴン市内の僧院で開かれるようになった。1990年代中頃には、ミャンマー人による教育機関がヤンゴンを中心に増加しはじめ、日本人による民間の教育機関も設立された。2011年に軍事政権から民政移管されると、日本語学校数も一気に増え、2017年10月現在、ミャンマー全国で196校の民間の教育機関が日本語教育を行っていることが確認されている。これまではヤンゴン外国語大学やマンダレー外国語大学で学んだ卒業生や訪日経験者などが小規模な学習塾を開いたり、または家庭教師として日本語教育を行ったりしているケースが多かったが、近年では資金力を持った大きな学校や、日本国内の日本語学校の提携校などが増えつつある。また、日系もしくは日本との取引のある企業内で社員を対象とした日本語教育が行なわれている場合もあり、技能実習生送り出し機関による日本語教育も多く行われている。

 日本語能力試験は1999年12月より実施されており、2015年からは7月にマンダレー、12月にヤンゴンという変則年2回の実施となっている。応募者数は急増しており、2015年はマンダレー・ヤンゴン合わせて約8,500名であった応募者数が、2016年は約13,000名、2017年の応募者は20,000名を超える見込みであり、毎年1.5倍程度の伸びを見せている。

https://www.jpf.go.jp/j/project/japanese/survey/area/country/2017/myanmar.html

ミャンマー

ミャンマー連邦共和国

通称ミャンマーは、東南アジアのインドシナ半島西部に位置する共和制国家。独立した1948年から1989年までの国名はビルマ連邦、通称ビルマ。東南アジア諸国連合(ASEAN)加盟国、通貨はチャット、人口は 5,142万人(2014年)[3]、首都はネピドー(2006年まではヤンゴン)。

https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%9F%E3%83%A3%E3%83%B3%E3%83%9E%E3%83%BC
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