○メキシコの学校への応募の経緯、きっかけ、探した方法
もともと子どものころから海外志向で、ドイツでワーキングホリデーや国際協力ボランティアへの参加などしていました。ボランティアが中南米だったので、いつか移り住みたいなとおもっていて、そのような私にすでに日本語教師をしていた友達が日本語教師を進めてくれました。
海外に住むために日本語教師になったので、教師をするなら海外。可能なら中南米の国。と思っていましたが、多くの求人はアジア圏です。すでにワーホリビザ対象年齢ではないのでアジア圏の学校になるだろうと思っていました。
求人は日本語教師関連のサイトで、海外の求人に絞って検索。「日本語教師 海外 求人」で上がるサイトをいろいろ見て探しました。
実際、中南米圏での求人は少ないですし、探していましたが求人が出る回数は稀です。数か月待ってみましたが あっても条件が合わないなどで、最初はベトナムの学校に応募したりしていました。でも、ベトナムの学校が不採用なり、ちょうどその頃にメキシコの学校の求人が出たことですぐに応募。晴れて採用となったことで、念願の中南米圏メキシコで働くことになりました。
○学校紹介や仕事内容
メキシコの中でも教育省の認可がある学校で、学校専用の教科書を使っています。
持ちコマ数も日本やアジア圏の学校に比べて少ないので、自分の時間はしっかりとれて、未経験の人には負担が少なく成長していける環境です。私は未経験でメキシコへ来ましたが、一授業にある程度の準備時間がとれ、授業後は見直と改善にも時間が取れ、じっくりと自分の授業スタイルを確立できました。
給与はよくないのですが、朝食と昼食を学校側が用意してくれて、物価も安いので生活はでき、持ちコマ数が少ないので仕方ないかなと思っていましたが、そこが教師全員感じる少しつらいです。
また、歴史のある学校なので、教材は充実していますが、恐ろしく古い昭和漂うものもあり、組織の体質も昭和の企業のようなものがまだまだ残っています。
学生は社会人が多いので授業は早朝、夕方そして土曜日。土曜日に受講する学生が特に多いです。だから日中は授業がありませんでした。年一回3か月 メキシコの科学技術省の交換留学生対象のクラスが組み込まれます。
教師は担当クラスの授業とそれに関わる準備ぐらいですが、JLPT(日本語能力試験)の運営本部でもあったので、時期によりその業務をしなければなりません。
○現地の言語は必要?
メキシコはスペイン語ですが、話せなくても生活していけます。
これまでの教師もまったく話せずに来ていることが多いようです。海外を希望しているので英語は多少話せる人が応募してきますが、英語は話せずスペイン語の基礎を勉強していたから応募したという人が多いです。
授業は日本語を日本語で教えて、日本語しか使わない職場環境なので英語もスペイン語も必要ないですが、話せるほうがより楽しく生活できるのは確かです。
○こんなところがよかった
メキシコの学生の特徴は、とにかく日本文化が好きなこと。その次に大学進学や留学。日系企業がたくさん進出していますが、日系企業で働いているから、働きたいから・・という理由だけの人は少ないです。なので、とにかくモチベーションが高く、よく日本のことを知っていて、失礼にならない態度を心がけてくれ教師を大切にしてくれます。
もともと、中南米の魅力にとりつかれて、こちらに来たいという思いが強いので、日本語教師をきっかけに来られて良かったです。
また、学生にしっかり向き合え充実した人間関係が結べる環境で、生活面も、食べ物がおいしく気候も過ごしやすいです。生活に不便さを感じないですし、緑も多いのでストレスが少ないです。
○苦労したこと
メキシコの仮ビザ発行の為の、メキシコ政府からのレターがいつ出るか見当がつかなかったこと。これが出合い事には仮ビザ申請ができません。レターが出たら在外公館で面接を受けなければならなく、メキシコへいつ赴任できるか予測ができない状態。学校の新学期にタイミングよく来てほしい学校側とやきもきしながらレターを待ちました。
メキシコに着いてからはメキシコシティの標高になじめず大変でした。メキシコシティは富士山の5合目ぐらいといわれています。重度の高山病を発症する人はいませんが、私はなかなか体がなれませんでした。疲れるうえ睡眠は寝苦しく浅く疲れが取れない状態が半年続きました。
全く症状がないひとでも、お酒を飲むと周りが早く感じるようです。地下鉄で移動することが多いのですがメキシコではよくエスカレーターが故障していて、のぼりエスカレーターの故障は、今でもつらいです。
そして、標高が高いということは沸点が低いということ。飲み物や食べ物がすぐ冷えてしまうことになかなか慣れません。
○休日の過ごし方
普段の休みは家のことを片付けてゆっくりすることが多く、ときどき学生と出かけたりもします。でも、連休の時は見どころの多いメキシコなので、旅行するか、博物館や美術館、そして遺跡を見て回たりします。
博物館、美術館は国民と長期滞在者は日曜日無料であることにくわえ、教育省公認の学校の教員証明書で平日でも博物館などの入場料が無料になるので連休の平日によく行きます。
○これから日本語教師を目指すみんなへ
日本語教師は割に合わない、プライベートがなくたいへん?
授業時間のように目に見える実働と準備などの目に見えない実働があり、実際準備の方に時間がかかるので、割に合わないように感じます。目に見える実働で賃金が発生するからなおさらですね。
働く学校次第で労働環境や授業のやりがいが大きく変わってくるのが日本語教師だと思います。私の場合は持ちコマ数が少なく、教材もそろっていたのでだいぶ楽だったように思います。
授業準備であれば、時間があればあるだけ準備に時間を取ることも、妥協して時間、手間を省くこともできるので、自分次第で変えていけるものです。でも、学校の割り当てコマ数や授業以外の業務のあるなし、学生の質、教師同士の人間関係などは自分で変えられないものです。だから、しっかり見極める必要があります。
面接で、学校の運営はしっかり質問した方がいいです。
また、日本語教師の場合は、国内か海外か、海外ならどの国にかによって大きく違ってきます。
海外であれば文化や生活環境なども知っておかなければいけませんが、せっかく海外でも仕事が見つけやすいしごとなので、1度は海外の学校で教師をしてみることをおすすめします。教師の経験と海外生活・異文化体験ができ、休日は海外旅行気分です。
〇治安
メキシコと聞くと、治安が悪い、怖いイメージを持つと思います。他の外国に比べても治安を心配される国です。確かに日本に比べるとよいとは言えません。ただ、治安の良い地域、悪い地域は比較的はっきりしていて、どのような所や時間で何に気を付けるかを知っておくことで、通常の生活では最低限のことに気を付けておけばそうそう危ない目にあいません。日本語学校があるような地域は特に安全です。また、メキシコシティはバーの営業時間も短く身分証明がなければ入れません、路上でお酒を飲むことも禁止されているから、路上で騒ぐ人もなく、ゴミも少なく清潔です。イメージほど危ない国ではありません。
メキシコシティ。メキシコ最大の都市であり、2016年の近郊を含む都市圏人口は2,023万人であり、世界第12位である[3]。メキシコのみならずラテンアメリカの経済の中心地の一つであり、2014年の都市圏GDPは3,837億ドルである[4]。これはラテンアメリカではサンパウロに次ぐ第2位であり、世界では第18位に位置する。
日本の民間研究所が2016年に発表した「世界の都市総合力ランキング」では、世界37位と評価されており、ラテンアメリカでは首位である[5]。また、アメリカのシンクタンクが2016年に発表した世界都市ランキングにおいて、世界39位と評価されており、ラテンアメリカではブエノスアイレス、サンパウロに次ぐ3位である[6]。
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%A1%E3%82%AD%E3%82%B7%E3%82%B3%E3%82%B7%E3%83%86%E3%82%A3
メキシコ 日本語学習者数
背景
今日では日本語学習者の大半は非日系人で占められており、継承語として日本語教育を行っている機関は、年少者を対象とした中央学園1校のみとなった。80年代後半から90年代に入ると多くの大学で外国語教育としての日本語講座が開講されるようになった。これら学習者の多くは、アニメ、マンガ、ポップカルチャーといった日本文化に対する関心が学習の動機付けとなっていると思われる。
2012年以降、メキシコ中部グアナファト州に日系の自動車関連企業(マツダ、ホンダ)が進出しはじめ、日本語通訳などの必要性から日本語の需要が高まりつつある。特徴
メキシコは中南米34か国・地域のうち、日本語教育機関は68機関(2015年の機関調査より)、学習者数もブラジルについで2番目に多い国である。とさらに、機関に所属せず個人でインターネットを使って日本語を勉強している学習者の割合が増加している日本語学習者のレベルは初級から中級前半のレベルが大半を占め、中級後半から上級の学習者は少ない。2003年に設立したメキシコ日本語教師会が確実に活動を拡大しており、メキシコのみならず近年は中米カリブ地域とも連携を深めている。最新動向
https://www.jpf.go.jp/j/project/japanese/survey/area/country/2016/mexico.html
2014年5月から国際交流基金メキシコ日本文化センター内でJF講座を開講。また、日本メキシコ学院と共催開講中のJF講座は2015年8月から中等部、高等部すべてのクラスで『まるごと』が使用されている。ベラクルス州立大学やメヒカリのUNISERなど『まるごと』教材を使用する日本語教育機関が年々増えてきている。
2015年8月にグアナファト州グアナファト市とサラマンカ市のグアナファト大学付属高校に日本の高専制度を取り入れた高専コースが開講し2016年1月より日本語が教えられている。メキシコで公立の中等教育で日本語が必須となる初めてのケースであり、当地域における今後の日本語教育の発展が期待されている。
2016年9月にグアダラハラ大学で日本研究センターが設立された。